コラム 2026-10-01
現役の日本人テニス選手、3人言えますか?

現役の日本人テニス選手を3人挙げてください。そう聞かれて、すぐに答えられるでしょうか。条件はひとつだけで、錦織圭はもう数に入りません。
「1人目」が、コートを去った
錦織圭は引退しました。東京のジャパンオープンが、19年におよぶプロ生活の最後の試合になりました。
長いあいだ、「テニス選手といえば」と聞かれて最初に浮かぶのは錦織圭という人が多かったはずです。その1人目がいなくなったことで、冒頭の問いは急に難しくなりました。日本のテニスの顔として当たり前にいた存在が、もう現役の選手ではありません。
寂しさはあります。ただ、ひとつの時代が区切られたいまは、次に名前を覚えておきたい選手たちに目を向けるのにちょうどいいタイミングでもあります。
大坂なおみ、……あと2人は?
2人目は、たぶん大坂なおみの名前が出てきます。問題はその先です。3人目、4人目と続けようとして、ここで止まってしまう人がいちばん多いのではないでしょうか。
テレビや新聞で大きく取り上げられる選手はごく一部です。名前が出てこないのは、選手がいないからではありません。知る機会が少ないだけです。
世界ランキングを持つ日本人は163人
実は、日本人のテニス選手は思っている以上にたくさん世界で戦っています。シングルスの世界ランキングを持つ日本人選手は163人。内訳は男子83人、女子80人で、男女ほぼ同じ数です。
車いすテニスに目を向けると、さらに驚く事実があります。男子の小田凱人、女子の上地結衣。男女とも、世界1位が日本人です。
世界ランキングに名前が載るということは、プロの大会で勝ってポイントを積み上げてきたということです。163人それぞれが、毎週どこかの国で試合をしています。3人言えるかどうか、という問いがいかに控えめだったかがわかります。
まず覚えておきたい、シングルスの10人
シングルスの世界ランキングで、日本人の上位5人を男女それぞれ挙げます。
男子は5人とも100位台から200位台に並んでいます。トップは108位の島袋将。望月慎太郎と坂本怜がそれに続き、ダニエル太郎と西岡良仁も上位5人に入っています。誰が先に100位の内側へ入ってくるか、という見方で追いかけると、毎週のランキング更新が楽しみになります。
女子は17位の大坂なおみが頭ひとつ抜けています。その後ろでは内島萌夏が106位、坂詰姫野が120位と、100位前後に迫る選手がいます。日比野菜緒、本玉真唯も含めた5人の名前を覚えておけば、海外の大会結果を見るときに日本人選手が目に入るようになるはずです。
- 男子:108位 島袋将/120位 望月慎太郎/137位 坂本怜/172位 ダニエル太郎/214位 西岡良仁
- 女子:17位 大坂なおみ/106位 内島萌夏/120位 坂詰姫野/157位 日比野菜緒/177位 本玉真唯
ダブルスにも、世界を回る選手がいる
シングルスのランキングだけを見ていると見落としてしまうのが、ダブルスの選手たちです。ペアを組んで世界の大会を回り、ダブルスのランキングで戦っている日本人がいます。
特に女子は層が厚く、上位5人の全員がダブルスの世界100位以内にいます。23位の青山修子、32位の加藤未唯を筆頭に、穂積絵莉、二宮真琴、柴原瑛菜と続きます。男子では上杉海斗の111位が日本人最上位です。
そして2026年のアジア大会では、男子ダブルスで楠原悠介・中川舜祐のペアが金メダルを獲りました。日本勢としては52年ぶりの快挙です。ダブルスにも、名前を覚えておく価値のある選手がたくさんいます。
- 男子:111位 上杉海斗/153位 渡邉聖太/168位 柚木武/233位 清水悠太/252位 今村昌倫
- 女子:23位 青山修子/32位 加藤未唯/62位 穂積絵莉/66位 二宮真琴/76位 柴原瑛菜
これでもう、3人どころじゃない
シングルスの男女10人、ダブルスの男女10人、車いすテニスの世界1位が2人、そしてアジア大会の金メダルペア。ここまで読めば、3人どころではない名前が頭に入っているはずです。
錦織圭がいなくなっても、日本のテニスが止まったわけではありません。次に試合結果を見るときは、ここで挙げた名前を探してみてください。応援したい選手が1人見つかるだけで、テニスの見え方はずいぶん変わります。
※世界ランキングを持つ日本人選手163人(男子83人・女子80人)はシングルスの人数です。
※シングルス・ダブルスのランキングはATP・WTAの2026年9月28日付。それぞれ日本人の上位5人を挙げています。
※車いすテニスの世界ランキングはITFの2026年9月14日付です。
出典・参考
- ATP 世界ランキング(2026年9月28日付)
- WTA 世界ランキング(2026年9月28日付)
- ITF 車いすテニス世界ランキング(2026年9月14日付)
- 共同通信・tennis365(2026年10月、アジア大会男子ダブルスの結果)
